また!平板ブーメラン(2)
今回のシミュレーション法の改良に際して、「平板ブーメラン」の飛行を撮影した動画を分析して、回転直径や回転数、飛行速度などを再確認しました。その結果、前回使用した数値とは若干の違いがあります。狭い室内での撮影であり、しかもカメラは1台なので、正確な数値化は困難ですが、一応、コマ送りで動画を計測して、数値化を試みました。その例を、以下に示します。
試験体は4枚翼の十文字形紙製ブーメランで、典型的な平板ブーメランです。作り方は、0.66mm厚の板目紙から、長さ20.5cm、幅2cmの長方形を2枚、カッターで切り抜き、この2枚をそのまま組み合わせて、中央部を十文字形に両面テープで貼り付けました。投げ方は、平板ブーメランの表裏と一翼を任意に選び、右利きの場合、右手の親指と人差し指で挟んで、そのまま右手を斜め上に挙げ、後ろから見た場合に、頭上から右、時計回りに約20度(面の法線の傾きとしては、約70度)傾けた状態で立てて、手首のスナップを効かせて前方にほぼ水平に放出した結果です。なお、前回と同様に、ブーメランを投げる方向をx軸の正方向、曲がっていく左手をy軸の正方向、上方をz軸の正方向として説明します。
まず、x-z断面です。点と点の間隔は、1コマで1/30秒に相当します。
この図から、x軸方向の最遠点が3~4m程度、初速が8~9m/s程度、終速が2m/s程度であることが分かります。
次は、別のケースのy-z断面です。
この図からは、旋回直径が4m程度、中間速が、4~5m/sであることが分かります。
x-y断面は、天井が低いので撮影できませんが、上の2図を合成すると、x-y断面の大体の様子が分かります。
このようにして見ると、少なくとも「平板ブーメラン」の場合は回転による積極的な揚力がないので、「手元に戻る」といっても、離れたところに落下するのが通例のようです。シミュレーションの検証も、これを参考にしました。
また、同様にして、投げた直後で、回転速度は毎秒3.5~4回転程度、ブーメランの面の法線がz軸の正方向からなす角度は75~80度であり、65度の場合には、最遠点付近で上昇することも分かりました。
残念ながら、今回のシミュレーションの改良で目標とした、「ブーメランを高いところから傾けて落下すると、スロープを描いて軸が立ち上がるような軌道」や、「ブーメランを水平に投げると、上昇した後、突然、反転して戻ってくるような軌道」は撮影していません。平板ブーメランを作るのは簡単なので、関心のある方は、試してみてください。

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